赤ちゃん預け先のアシスタント・マテルネル選定

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私のフランス語語学学校通学のため、平日の午前中だけ、赤ちゃんを預けることに決めたという話の続きです。

☆参照→ママのフランス語講座とアシスタントマテルネル

フランスの保育ママ「アシスタントマテルネル」

フランスでも保育園の数が足りません。そこで次の選択肢になるのが、保育ママの家で預かってもらうこの「アシスタント・マテルネル/assistante maternelle」です。

アシスタントマテルネルの仕事は特に資格は必要ありません。60時間の研修と、家の中も子供を預かるのに最低限適しているかどうか国からチェックされ、承認されたら仕事ができます。3歳までの子供を同時にMAX3人まで預かることができます。

そもそも、どうやってアシスタントマテルネルを探すかというと、私はPMI(母子相談室=区役所の保育課的存在)に行って、近所のアシスタントマテルネル一覧リストを貰いました。この人たちは国の承認済み。リストには氏名・住所・電話番号が記載されているので、グーグルマップでストーカーのごとく、ひとりずつ住所を確認して、家から近い順に空きがあるかどうか電話で聞きました。

結構埋まっているもので「来年の9月まで満員よ」という方もたくさん!(注※9月は日本の4月と同じく入学の季節なのです)。2~3人からは電話を切る際、「Bon courage!(頑張ってね!)」とまで言われる始末。見つけるの難しいんですね~10人くらいに電話をかけて、ようやく我が家から徒歩圏内に住んでいる3名の候補を探し出せました!それぞれアポを取って、お宅にお邪魔して面談してきました。

面談はお家訪問

まず1人目は、イスラム系フランス人(名前で分かります、生まれはフランス)、41歳、15年のベテランさん。

まーとにかく、喋るしゃべる!今は2歳の女の子を1名預かっていて、ご自身のお子さんは12歳女児と16歳男児の2名。

プロ意識も高そうなので悪くは無いんですが・・・ベテランゆえに、仕事のやり方が確立されている様子で、こちらの願いはあまり聞いてもらえる雰囲気ではありません。

遊び部屋の狭さも気になります。車に乗せてお出かけする、と言っていたのも心配です。抱っこされた時の娘の表情もイマイチ嬉しくなさそうだったので、「こりゃ無いな」と思いつつ、でも面談自体が初めてだったので、みんなこんな感じなのかも、と一抹の不安を残し、2人目のお宅へ。

 

2人目の女性はグウィネス・パルトロウのような美しいイスラム系フランス人(フランス生まれ。見た目じゃイスラムとか見分けつきません)。

いかにも子供が好きそうで、うちの赤ちゃんをとっても慈愛に満ち溢れた様子で抱き上げてくれて、娘もすぐに満面の笑み!

ご自身のお子さんは、中学生の男児と11歳・5歳の女の子の3人。夕方伺ったのでみんなお家にいて、お行儀が良くて、とってもかわいらしい。お家も広く、きれいに整理されているし、なんとキッチンが1階と2階に2つ完備されている!(あまり関係ないけど)

この人で決まりかなーと気持ちは傾いていたのですが・・・・子守り歴は、託児所でのパート勤務が半年のみ。アシスタントマテルネル(保育ママ)としての経験はゼロ。働いた動機も「子守の資格があったから経験になるかと思って」と仰る・・・そのため60時間の研修も受けていないし、プロ意識に疑問ありです。遊び部屋は広いけれど、窓も無いし。昼寝をする場合は2階の次女の部屋まで登らないといけない。食事をする時のハイチェアが無いなど、小さな点が気になります。

でも「車には他人の子供は怖くて乗せられない」と話すあたりは自分と同じ感覚だし悪くないなあ、と迷っていました。

最後は娘の笑顔とフィーリング

そして3人目。

またもイスラム系フランス人(フランス生まれ)、同じ通りにお住まい。

ご自身のお母さんが同じくアシスタントマテルネルで近所に住んでおり、私がその母君に電話した際、ご本人は来年で仕事を辞めるけど娘さんを紹介してくれたという訳です。

来年からアシスタントマテルネルの仕事をちょうど始めるところで、研修を受けたらすぐに公的に契約できるとのこと。

ご自身は4歳の女の子と、2人のお兄ちゃん、計3人を育てた子育て経験者。仕事の経験は無いけれど、実の母がベテランなので何かあったら問い合わせできるという部分は私たちも心強い。

お散歩に適した公園が近くにあるし、保育ママ達が子供を連れて集まれる集会所も近いので、お散歩に連れてってくれるとのこと。他の子との交流をしてもらえるのは嬉しいです。

遊び部屋には鏡の壁がついており、窓もあるし、部屋の構成も良い。ハイチェアも持ってるし、この方の性格は何でもフランクに話せる感じ。

電話でアポを取る時、唯一娘の名前を聞いてくれたのもこの人でした。娘も抱っこされてすぐに笑顔を見せたので、ちょっと安心です。

2人目の方と迷いましたが、今はこの3人目の方にお願いしようと思っています。

おかねのはなし

アシスタントマテルネルの「時給」は非常に安く、3人いずれもオファーは3.5€前後でした。

プラス、食事を上げる場合は、食事準備代として3.5€(もし持参したら1.5€)、衛生管理代として2.5€が毎食かかります。

我が家の場合は、平日4日間、昼食を含めた5時間をお願いしようと思っているので、税込でひと月約400€、という計算になります。

フランスはさすが 社会主義国家!と驚いたのが、失業している家庭だと、このアシスタントマテルネル代は全額国が払ってくれます。仕事をしている場合は、収入の額によって国からの補助金は前後します。大きな企業などは、住宅補助のように、「アシスタントマテルネル代補助」が存在するところもあります。

子育ての助っ人を見つけて心に余裕が

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仕事をしていない専業主婦でも、子供を預けられる選択肢が住んでいる地域にあるのは本当に助かります。

アシスタントマテルネルも実際、契約するには契約書を作ったりするので、レジで払って終了というわけにはいかず、色々と面倒も増えます。けれど、近所に子育てを手伝ってくれる人がいるということは、お金を払って買うサービスだとしても本当に心強いものです。自分の娘のことは、毎日かわいいなあと抱きしめてチュッチュしてしまうくらいぞっこんですが、数時間くらい育児から離れて他のことをしたい時もあります。

今週は3日間それぞれ3時間ずつ、娘と離れて過ごしました。今日は旦那の弟がバカンスを取っていたので、子守をしてくれました!感謝です。

一日のうち少しでも赤ちゃんと離れている時間があるおかげで、家に帰ってきてからは「私が構ってあげられなかったぶん、ちゃんと向き合って一緒に遊んであげよう!」と、責任感のようなものが出てきました(今更?)。

育児ストレスで笑顔の無い母親と一日中べったりいるより、家庭内の笑顔を優先したい。

娘にとっても、現地の言葉を話すフランスの女性と過ごすことが良い刺激になればいいなと願っています。

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